文章修行

文章修行のためにあれこれと書いていくブログです

ウォーミングアップとしての日記 村上春樹の本を買い漁る 7月9日のぶん

 日記をなるべく書いていこうと思い立ったのだけど、それは1日の活動を始めるにあたってのウォーミングアップとして役立つかも、と思ったからだった。

 家で一人で仕事をしていると、なかなかさあ仕事を始めよう、という気になりにくい。
 会社にいると9時に人が集まり、他の人たちが仕事を開始する様子を見ることになり、それに影響を受けて自分もやるか…となりやすいのだけど、一人だとそういった刺激がないので行動を開始しづらいところがある。
 なのでまずは日記を書いて頭を働かせる契機を作ったらよいのでは、と考えた。
 昨日何してたっけ、と思い返しつつ、文章を書いていけば頭の体操になるし、キーボードをぱたぱたと叩くことになるので脳に刺激を与えることができる。
 日記なのでたいした文章にはならないけど、だからこそ気軽に取り組めるということもある。
 そういうわけで日記を書いていくことにした。

 昨日は日曜日だから、という理由でだらだらしていた。
 まあ日曜日以外もだらだらしていることが多いのだけど。
 一昨日買った村上春樹のエッセイ集を読みつつ、自分の文章もちょろっと書くくらいでだいたいの時間がすぎる。
『村上朝日堂の逆襲』という、1986年(かなり昔)に書かれたエッセイ集で、『ノルウェイの森』以前の、ベストセラー作家になる前の時期のものだ。
 そのせいか村上春樹もまだリラックスして文章を書いており、気楽に読めるものになっている。
 27年も前の文章なので固有名詞などはちょっとわからないところもあるけど、読みやすいし面白い。
 紙の本をずいぶん昔に買った記憶はあるのだけど、どこに行ったかわからないので電子書籍で買いなおした。
 今後エッセイ的な文章もぼちぼち書こうと思っているので、エッセイを買い集めて読みふけっている。
 文章は本を読んでいると書きやすくなり、読んでいないと書きにくくなる傾向にあると思う。
 読むことで脳の書くための部位も刺激されるのではないかと思う。
 厳密にはよくわからないけど。

 これ以外にも昨日は多数の本を買った。
 Amazonで8冊電子書籍を買うと15%のポイントがつくよキャンペーンをやっていたので、この機会にそのうち買おうと思っていた本をぐいぐいと買ってしまったのだ。

『街とその不確かな壁』
ダンス・ダンス・ダンス
『大いなる眠り』
『村上ラヂオ2』
『村上朝日堂の逆襲』
『日出る国の工場』
『ランゲルハンス島の午後』
後鳥羽院 第二版』

 というラインナップで、最後の本以外はみんな村上春樹の小説・翻訳・エッセイになっている。
 村上春樹の文章については色々なことを言う人がいるけど、丁寧だし親切に書かれているので読みやすい。
 小説も私はとくにわかりにくいと感じたことがない。ファンタジック(非現実・超現実的)な描写が苦にならないので、村上春樹の文章とは相性がいいのだと思う。
 そういうわけで今月はこれらの本にどっぷり浸ることになりそうだ。

後鳥羽院 第二版』は丸谷才一後鳥羽上皇について書いた本だ。
 去年、大河ドラマの『鎌倉殿の十三人』を見ていて、関連することをネットであれこれ調べていたりした。
 そのうちに丸谷才一後鳥羽上皇について書いていることを知って読んで深掘りしたくなったのだ。
 後鳥羽上皇というと、鎌倉幕府に戦争を挑んで無惨に負け、朝廷の権威を失墜させた人物として知られている。
 そうなった経緯をいっちょ文章で書いてみようかと思っていて、その調べごとの一貫となる。

 後鳥羽上皇三種の神器のうちの剣がない状態で即位した初の天皇で、このために正統性が疑われる立場にいた。
(剣は「壇ノ浦の戦い」の際に海底に沈んでしまい、発見されていない)
 天皇が剣を失い、権力が武力政権である鎌倉幕府に移っていったというのはなんだか象徴的な感じがして興味深い。
 後鳥羽上皇は和歌の上手な人だったのだけど、一方で鍛冶師を集めて剣を打たせ、よい剣を作ることに執着していたという話もある。
 それは三種の神器の剣を失ったことに発しており、その意識が武家政権の打倒という目標に後鳥羽上皇を突き進ませることにもなったのでは…といった流れで書くと何か面白いものが出てくるかも、と思ったりしたのだ。
 もう少し調べが進んだらそのうち何か書いてみるかも。