文章修行

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賭け事にのめり込んだり、酒に溺れる人間は 8月14日の日記

「賭け事にのめり込んだり、酒に溺れる人間は破滅する」
 当たり前と言えば当たり前のことなのだけど、これが書いてあるのは2000年くらい前に作られた書物だったりする。
 具体的にはブッダの言葉をまとめた本で、テイストとしては孔子の言葉をまとめた論語に近いかもしれない。

 こういったものを読むと、2000年も前から人間の本性というか弱点は変わってないんだなあ、と実感できる。
 賭け事も酒も人類の歴史が続く限り、ずっと存在し続け、人間に害をもたらすのかもしれない。
 いわば毒物であるわけなのだけど、だからといって根絶できるかというとまず無理だろう。
 賭け事や酒には人を気持ちよくさせる作用があり、それに引きつけられる人間は絶えないからだ。

 以前、心理療法についての本を読んだ際に、賭け事がやめられない男性の話が出ていた。
 賭け事でときどき大金を失ってしまい、その度に妻が怒り、子どもたちからも冷たくされるのでつらい。
 だからやめたいけどうまくいかない、というのが相談の内容だった。
 これに対してカウンセラーは、賭け事をやめさせようとするのではなく、友人たちとの少額を賭けた遊び程度にとどめるように促すことで問題を解決した。
 これによって引き続き賭け事を楽しむが、大金を失うことはないので家族に嫌われなくてすむ、という状況を作り出したのだ。

 人の楽しみたい、遊びたい、気持ちよくなりたいという欲求は強烈なもので、それを満たすための行動をやめさせるのはまず無理だ。
 なので当人と周囲に深刻な害をもたらさない程度に付き合うのがよいのだろう。

 私の場合はゲームにのめり込むことがあり、休みと決めた日にはえんえんと遊んでいることもある。
 なので仕事をする日は、今日はゲームは夜しかしない、と決めてメリハリをつけることで、ゲームとほどよく付き合うようにしている。
 ゲームは長時間のめりこみやすい、という点が問題になりやすいので、そこを意識してコントロールする必要がある。

 このように、害をもたらす面があっても人が溺れがちなものは、意識的にほどよい加減に収まるようにすることが重要だろう。
 害があるならやめればいいじゃないか、と言うのは簡単だけど、現実にはそう簡単に離れられるものではないので。